膵癌・胃癌の痛み
ペインクリニック領域で癌の痛みの治療で劇的効果を発揮することができるのは何と言っても、進行した膵癌と胃癌の痛みの治療です。WHOでも推奨されている内臓神経ブロックという方法で癌に侵されて痛みを出している神経を麻痺させることが可能です。 治療法はレントゲンを見ながら背中から細い針を刺して内臓神経にアルコールを注入して神経を麻痺させ痛みの伝導を遮断します。特に膵癌の場合は後方の内臓神経への浸潤が早くガチガチに硬くなって薬が広がりにくくなるまえにきっちりと内臓神経ブロックをしておくとその後の痛みの治療がとても楽になります。
またこの治療をしておくと腸の動きがよくなるので、術後や癌の進行に伴う腸閉塞になりにくい利点があります。特に麻薬のみで痛みを止めようとすると腸の動きが鈍くなりますので腸閉塞になりやすいため、この治療との併用がすすめられます。